
最近、会社の福利厚生サービスの一環として、
給料前払い制度を導入している企業って複数あると思います。
この前払い制度は、文字通り翌月入る分の給与から一部を前借できる制度ですので、
審査はありません。
また消費者金融からの借金などと違い、手軽に利用できる点もメリットですよね。
でもこれ、使いすぎるとどうなるか想像つきますか。
給料前払いの甘い誘惑
給料日まであと5日。でも財布にはお金が無い。
そんな時に、飲み会に誘われた。
こういう時、給料前払い制度が有ったら便利ですよね。
前払いで利用できる金額を申し込めば、早ければ当日中、遅くても2日後には入金されます。
給料前払いは会社に知られずに済む
給料前払い制度を導入している企業は、だいたいが「きらぼし銀行」など所属会社とは違う
金融機関のサービスを利用して行われるため、会社は申し込みや入金段階では関与しません。
もちろん、利用の仕方などは会社で聞くことができます。
給料前払いは審査が無い
給料前払いは、翌月支給される給与の一部を前借する制度ですから、自分が働いてる稼働分に限って、
申し込めます。
ですので、消費者金融のような審査はありません。
給料前払いの支払いはどうするのか
給料前払いで例えば2/10に2万円前借した場合は、次の3/15の給料額から2万円差し引かれて
支給され清算されます。
給料前払いの使い過ぎは危険
この便利で楽な給料前払いですが、手元にお金があれば使ってしまう性格の人などは要注意です。
給料は、支払いに充て、日々の生活費は前借で過ごす、なんてこともできてしまうからです。
これをするとどうなるか。
この前払い生活から抜け出せなくなってしまい、延々と前払いをしては、
引かれた給料を手にすることになります。
で、また給料が少ないから前借する-を繰り返すわけですね。

突然の休職や退職などの際に、余裕がなくなる
前借り生活をしていると、毎月の給料日の給料はすごく少なく感じてしまいます。
そのため、突然病気やケガなどで休職したり、会社を退職することになった場合に、
余裕がなくなります。
これが、前借りをしていなければ、仮に1ヶ月休職したとしても、1ヶ月分の給料は確実に
休職中に入るわけですから、1ヶ月休んだ後に傷病手当金などの申請をすれば問題なく過ごせます。
退職したくても退職できない
給料前払い生活で生活していると、月の給料日に余裕がありませんから、
自主的に会社が嫌になって退職しようにも、辞めるという判断ができません。
その結果、生活が安定するまで社畜のように働かないといけないということになります。

前借り生活から抜け出す方法
今、給料前払い生活をしている方は、早急に前払い生活から脱出し、
1ヶ月に1回の給料で生活する訓練をすることを強くお勧めします。
ではどうすれば抜け出せるか。
抜け出すためには、前払いしている額と同じ額を給料とは別の手段で仕入れる必要があります。
方法その① 一時的にカードローンなどで凌ぐ
銀行や消費者金融などで、カードローンを契約し、一時的にその前借り分を借金して、
返済を月5千円とか1万円とかに設定すれば、何とか生活できます。
方法その② 家族や知人などに一時的に借りる
家族や知人などに借りるのは忍びないかもしれませんが、きちんと事情を説明し、
理解してくれる相手であれば貸してくれるかもしれません。
ただし、家族や知人から借りた場合も、必ず返済計画を説明し、計画通りに返済しましょう。

方法その③ 車やバイクなど資産価値の高い物を売る
車やバイク、さらには高級ブランドバックなど一時的に前借り分と同じ金額に達しそうな
資産価値の高いものを売るという選択肢もあります。
これだと、借金ではありませんから、返す必要はありません。
また、売るだけでなくて高級品であれば質屋などに預けて、お金を借りる方法もあります。
この場合、質屋から示された返済条件を守れなければ、質屋に流れ没収されてしまいますので、
本当にまだ欲しい商品であった場合には、モノを預けている間に確実に返済しましょう。
最悪、返済できなくても督促等は無く、そのまま質屋で販売されるだけです。
方法その④ 副業をする
売れるものが無い、借りるのは忍びない、などという場合には、手っ取り早く副業しましょう。
日払いの交通警備員や工事現場の作業員などは常時募集しています。
またスーパーなどの販売員でも良いでしょう。
派遣社員なんかは日払い給料に対応している会社が多いので、登録してみるのもアリですね。
手元にあるお金を使ってしまわないよう上手に管理する
そして、無事前借り生活から抜け出せた暁には、翌月の給料日に決まった金額が支給されることになります。
これをまた、あるだけ使ってしまうと前と同じ生活に逆戻りです。
そして、借りたり売ったりしたお金で一時的にゲットできたお金も、
その場で使ってしまったら元も子もありません。
あらかじめ、給料前に予算を立て、その費目ごとの封筒にお金を入れて管理する、とか
極端に言えば親や信頼できる人に預ける、定期預金などに移してすぐに引き出せないようにする、
などといった管理方法もあります。
自分に合った管理方法を見つけ、今後は計画的に生活していきましょう。
何事も、ご利用は計画的に!ですね

まとめ
いかがだったでしょうか。
給料前払い制度は会社の福利厚生の一環の為、特に咎められることはありませんが、
使いすぎると、その会社で働き続けなければいけなくなり縛られてしまいます。
突発的に休職や退職といった話になった時に、余裕がありません。
給料前払い生活をすでにしてしまっている人は、
カードローンの契約や、家族や知人に頼む、モノを売る、質入れする、副業をする
といった方法で、上手く抜け出してください。
そして、抜け出せた人は、今後は計画的にお金を利用しましょう。
お金が無いから、会社は辛いけど辞められない、というのはもっと辛いですよ。
